プラントベースだから強くなれた。40歳を過ぎても現役な理由。【池田祐樹選手&清子さん】

『ベジアスリート連載』の第2回目です!
今回は、プロマウンテンアスリートの池田祐樹選手と、プラントベース・アスリートフード研究家の池田清子さんご夫婦にインタビューさせていただきました。
プラントベースにしてから、アスリートとして悩んでいた体の不調が改善された話や、食事をする上で大事にしているホールフードの考え方についてなど、詳しくお聞きしています。

スポーツと栄養について盛りだくさんとなっていますので、ぜひお楽しみ下さい!

プラントベースのアスリート&フード研究家、池田夫妻

 

柏井
本日はご夫婦そろってのインタビューありがとうございます!
まずは、それぞれの自己紹介お願いします!

祐樹さん
プロマウンテンアスリートの池田祐樹(いけだゆうき)です。
長距離マウンテンバイクと長距離トレイルランという2つの種目で競技活動をしています。

でも実は、昔はバスケをしていて、NBAのためアメリカに留学していたんです。
そこでマウンテンバイクに出会い、バスケットボールから転向してマウンテンバイクのプロを目指すことにしたんです。そして、2009年からアメリカのマウンテンバイクチームに所属し、プロ活動を開始しました。

2011年〜2017年の7年連続で、マウンテンバイクマラソン世界選手権日本代表を務めさせていただきました。

よろしくお願いします!

 

清子さん
プラントベース・アスリートフード研究家の池田清子(いけださやこ)です。
モデル事務所でマネージャーとして働く傍ら2008年から2年間、週末にマクロビオティックの本格的な学校に通い、インストラクターの資格も取得しました。

当時は菜食中心の生活をしていましたが、学校を卒業してからは、仕事柄ロケ弁当や外食の機会も多々あり、次第に元の食事に戻っていきました。

今はプラントベースの食事を実践し、仕事としてもプラントベースに特化したアスリートフード研究家として活動しています。

よろしくお願いします。

 

柏井
祐樹さんはいつからプラントベースの食生活を始められたのですか?

 

祐樹さん
僕は、2014年からプラントベースの食生活を始め、2018年から可能な限り衣食住においても動物の命を搾取しないヴィーガンの生活を心がけています。

プラントベースをしようと決めた時は、妻に「食生活を変えたい。」と相談し、食事をプラントベースに変えてもらったんです。

 

柏井
そうだったんですね。

ではここからは、プラントベースになったきっかけや、プラントベースを始めてからアスリートとして感じる変化について詳しく聞かせていただきます!

プラントベースを始めたチームメイトがきっかけに

柏井
2014年からプラントベースの食生活を始めたとおっしゃっていましたが、何がきっかけだったのですか?

祐樹さん
僕の元チームメートだったソーニャ・ルーニー選手がプラントベースを始めてから、競技成績と体調が劇的に向上し、僕に勧めてくれたことがきっかけでした。

ルーニー選手はもともと体重や体脂肪率を下げるのに苦労していたのですが、プラントベースにしてから苦労せず適正値に保てるようになりました。

また、普通なら体重が落ちるとパワーも落ちるところが、パワーは維持できていたんですよね。

彼女は、プラントベースに移行した後の「マウンテンバイク24時間耐久ソロ」で世界チャンピオンに輝いています。

 

柏井
身近な人がプラントベースの食生活を始めて、実際にその変化を目の当たりにすると、やってみたくなりますね。

祐樹さん
ルーニー選手と僕はチームの中でも特にジャンクフード好きな2人だったんですよ。
でも、ソーニャが変われるなら自分も変われるかも、と思いプラントベースに移行することを決心しました。

体やパフォーマンスの変化をみるためにも、まず半年間、完全菜食を実践してみました。

 

柏井
プラントベースを実践すると聞いて、清子さんはどう感じられましたか?

清子さん
私はマクロビオティックを学んでいたので、野菜だけで料理を作ることは苦ではありませんでした。
しかし、これまで私がいくら言っても辞めなかった乳製品を、これを機にスッと辞めたのでびっくりしましたね。
今では、植物性食材だから良い、というだけではなく、素材の質も含めて食材や商品を選んでいます。

悩んでいた喘息と花粉症がなくなった

 

柏井
では、読者のみなさんが1番気になっているであろう、プラントベースに移行してからのご自身の変化についてお聞かせ下さい。

 

祐樹さん
変化は想像以上でしたね。
自分として特に嬉しかったのは、持病の喘息が完治し、花粉症の症状が全く出なくなったことです。

30歳を過ぎてから喘息を発症し、練習やレースの時に発作の吸引薬を携帯していたり、処方された薬を毎日飲んでいたりと、常に不調を抱えながらの競技生活という点でとても悩んでいました。

また、その後もアレルギー体質が悪化していったのか花粉症も発症したんです。

マウンテンバイクは山で競技を行うので、花粉も多く辛かったですね。

 

柏井
プラントベースを始めてから、どのくらい経って変化が現れたのですか?

祐樹さん
完全にプラントベースをやり始めてから3ヶ月くらいで発作がなくなり、半年で喘息の症状も全く感じなくなりました。
お医者さんにも、「気管支の炎症が見られなくなったから、薬をやめて大丈夫。」と言っていただきました。

他にも風邪をひきにくくなったり、むくみがなくなったりと、いろんな体の不調が改善されたので、プラントベースを実践して本当に良かったと思っています。

プラントベースを始めた3ヶ月後、アメリカの160kmレースで優勝

柏井
パフォーマンスに変化もありましたか?

祐樹さん
そうですね。
食生活をプラントベースにしたことで、体の不調がなくなり、以前より競技や練習に集中することが出来るようになりました。

プラントベースを始めた3ヶ月後に、アメリカの大きな100マイル(160km)マウンテンバイク大会があったのですが、160kmを超える超長距離のレースでプロとして初優勝することが出来ました。

そこで、プラントベースでもスタミナやパワーは問題なく向上できると確信したんです

こうして今も、40歳を過ぎてもパフォーマンスを落とすことなくプロ活動を続けられています。

 

柏井
40歳を過ぎても現役でプロとして競技をされているの、本当にすごいです。
清子さんは、過去に菜食を経験されたことがあったかと思いますが、改めて実感した変化はありましたか?

清子さん
私は、口内炎が出来なくなったこと、肌ツヤが良くなったこと、お通じがよくなったことですね。
こういう小さな不調って、常に気になってしまってなんか嫌ですよね。

柏井
たしかに、病気ではなくとも、ずっと小さな悩みを抱えた状態ですもんね。

清子さん
そうなんですよ。

プラントベースを通して思うことなのですが、食生活を変えたから飛躍的に、部分的に筋肉量が増える、競技の成績が伸びる、ということではないと思っています。
プラントベースの食生活によって、体が抱えるさまざまな不調がリセットされ、体が整う、ということだと思うんです

そうして、個々の人間が持っている本来の力を発揮できるようになって、競技をする上での土台ができる、というわけです。

祐樹さん
僕もそう思っています。
「プラントベースに変えたから競技のパフォーマンスが上がった。」といえばキャッチーに聞こえるかもしれません。

しかし実際はそういうことではなく、健康な食事と生活習慣で体が整って、質の良いトレーニングができることで、結果的にパフォーマンスが上がるのだと思います。

花粉症を発症し、アレルギー体質が激しくなった時、競技寿命のことを考え始めていました。
アスリートは輝ける時間が短い、とよく言われると思いますが、以前は自分についても仕方ないと諦めていました。

しかし、体が整った今はもうその考えはなくなりましたね。

 

プラントベースと合わせて意識している「ホールフード」や「咀嚼」

柏井
プラントベースによる身体面の変化について、とても詳しく教えていただきましたが、それ以外のところで変わったことなどはありましたか?

祐樹さん
ひとことで言うと、生活自体が楽しくなりましたね。
例えば、スーパーや自然食品店に行って、食材探しをするのは新しい趣味になりました。

「動物性のものを食べない」と聞くと、焼肉定食から焼肉が取り除かれた状態を想像してしまって、食べるものないんじゃないか、って思ってしまうかもしれません。

しかし、スーパーの中でも見るところを変えれば、植物性の食材や食品は想像以上にたくさんあります。
プラントベースにしてからの方がバラエティー豊かな食事になっています。

清子さん
先日も、自然食品店に行ってきた祐樹さんが、「全粒粉のクスクスを見つけたよ!」と嬉しそうに報告してくれて、そういう会話が増えるのも楽しくていいなと思います。

柏井
清子さんは、お食事を用意する上で意識していることなどはありますか?

清子さん
ホールフードは意識していますね。
可食部をできるだけ “皮ごと・種ごと・根っこごと” 食べるというのがホールフードです。

植物が、その姿形を成り立たせるためにバランスを保っているので、丸ごといただくことでバランス良く栄養素を摂取できるという考えが基になっています。

また、ビタミンや酵素などの栄養素を壊さない為にも、加熱時間を必要最低限にする、茹でるより蒸す、などシンプルな調理、シンプルな味付けを心掛けています。

ピーマンなんかも、ヘタや種を取らずそのまま切り刻んでサラダにしてます。

ある意味、料理が苦手、そんなに調理に時間をかけられないという方には朗報かもしれません。

柏井
たしかに、野菜や果物も、皮にも栄養があるから捨てるのはもったいない、とネットで見たことあります!

清子さん
そうですね。
あとは、野菜やフルーツも生のままで毎日食べるようにしています。
生のままで食べることは、消化酵素の働きを助けることができます。

また、野菜や果物の水分は、水よりも体に吸収されやすいんです。
それに植物性食材に含まれるタンパク質は、「スロータンパク質」といい、ゆっくり吸収されるため動物性食材に比べて体への負担が少なくなる、と言われています。

祐樹さん
それに、現代の食事は、調理か加工がされているものが多いと感じています。
調理や加工されたものを食べる時には、咀嚼回数が減る傾向にあります。

実際に現代人は、咀嚼によって唾液を出したり、消化したりする能力が低下していると言われているんです。

そういった観点でも、半ば強制的にしっかり噛まなければならないホールフードはこれからも続けていきたいですね

柏井
プラントベースをきっかけに、食事内容だけでなく、いろんなポイントに意識を向けるようになったんですね。
プラントベースやホールフードなどが合わさって、祐樹さんのアスリートとしての体作りはもちろん、お2人の健康が作られているだなと感じました。

 

プラントベースは強くなるための土台作り

柏井
今日は、プラントベースにしてからの、競技生活の変化や、食事において大事にされていることなど、興味深いお話をたくさん聞かせていただいてありがとうございました。

最後のお2人からそれぞれメッセージをお願いします。

清子さん
プラントベースは何も、強くなるための必勝法ではありません。
しかし、強くなるための土台となる健康な体を作ってくれます。

また、加工品を摂らない、なるべく生でホールフードの状態で食べる、などどいったいわゆるシンプルな食べ方が基本になっています。
常に完璧でいなくても大丈夫です。軸となる食事がどういったものか、です。

節目で振り返り、またこのベーシックな食事に戻せば、体は良い方向へと向かっていくと、実感しています。

祐樹さん
プラントベース「でも」強くなれたのではなく、プラントベース「だから」強くなれた、ということですね。
食事を変えたことで、体の不調がリセットされ、自分の持つパワーを最大限競技に発揮できるようになりました。

今もう40代に突入していますが、20代の頃のパフォーマンスを維持し続けていますし、まだまだ伸ばすつもりです!

目標は「生涯現役」ですね!

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ブイクックプラスの編集室です!ヴィーガンの食卓をちょっと豊かにする情報をお届けし、みんながヴィーガン料理を楽しめるような社会を目指して頑張ります!

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