【世界に広げようヴィーガンの輪】ヴィーガン料理家・庄司いずみ先生に聞く、ヴィーガン料理の魅力

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そいみん。
公開日: 2023/01/27 / 最終更新日: 2023/04/14
【世界に広げようヴィーガンの輪】ヴィーガン料理家・庄司いずみ先生に聞く、ヴィーガン料理の魅力

2023年、ヴィーガンにもっと寄り添う新企画!「世界に広げようヴィーガンの輪」をテーマに、ヴィーガン・プロフェッショナルの方々から、ヴィーガンライフに役立つヒントやお知恵をいただくリレーインタビューがスタート。Happyな話題からシリアスなお悩みごとまで、ヴィーガンライターそいみん。が、あなたに代わって突撃インタビューします。記念すべき第一回目は、ヴィーガン料理家庄司いずみ先生です。

庄司いずみ先生・profile

ヴィーガン料理を紹介する著書は70冊以上。日本ベジタリアン学会会員。かんぶつマエストロ。商品開発やレシピ監修のほか、主宰する「庄司いずみ ベジタブル・クッキングスタジオ」では、家庭料理からプロ向けのヴィーガン料理まで、幅広い内容のレッスンを展開。国内外のトップシェフらとのコラボレッスンやインスタライブ、サブスクリプションの料理教室も大好評。昨年末、野菜料理家を改め、ヴィーガン料理家として活動を続けることをSNSで宣言されたばかり。

 

ヴィーガン料理家を宣言されたワケを聞いてみた

 

 

庄司:ひと言でいえば、自分のやってきたことが、やっと時代と一致したという感じなんです。2007年頃から、ブログや著書で動物性食材を使わない野菜料理の発信を続けてきました。今でこそヴィーガンという言葉が認知されてきましたが、当時は肉や魚を使わないというだけで、なんだか特殊な料理家のように思われていたんです。

そいみん:確かに、日本ではこれまで「肉も魚も食べないなんて、考えられない!」というのが一般的な食の意識でしたよね。昭和、平成の世代は、特にその傾向がありますね。

庄司:私自身は野菜が大好きで、動物性食材を使わない食事を毎日してきましたし、菜食は誰にとっても良いものだという強い信念があったので、ポリシーを曲げることなく走り続けてきました。ここ数年、若い人達を中心に日本でもようやくヴィーガンが浸透し始めたことで、私もこのタイミングでヴィーガン料理家と名乗るほうが自然ではないかと思ったんです。

そいみん:なるほど、それはヴィーガンを選んだ人や、これからヴィーガンにトライしたいと考えている人にとっては、すごく心強いと思います。「私はヴィーガンです」と言うと、良くも悪くも偏見や特別扱いされがちな場面がまだまだあるので。

庄司:ヴィーガンって、カラダにも、地球にもやさしい食のスタイルだと思うんですよね。それをもっともっと広めたいです。

そいみん:同感です。偏見や差別がこわくて、家族や大切な人にさえはっきり「ヴィーガン」と言葉に出せないという話もよく聞きますし。ただ、実際のところ、ヴィーガン=あらゆる工程で動物性のものを一切使用しない料理と宣言すると、これまで以上に細かなところまで調理の幅が制限されてしまうのでは?

庄司:これまで、多くのレシピ本を出してきましたが、自分の知る限りにおいて、動物性原料の調味料や食材を使ったことがないんですよ。だから、これまでもこれからも、そこは何も変わらないので、特に問題は感じていないですね。むしろ、これまでのように「野菜料理家」と名乗るよりも「ヴィーガン料理家=動物性食材を使わない料理家です」と自己紹介したほうが、読者や生徒さん達にもわかりやすくなったのではないかと思います。

 

庄司先生が、ヴィーガンになったきっかけ

 

 

そいみん:先生は、どんなきっかけでヴィーガンに?

庄司:きっかけは、子供を生んだ時に、乳腺のトラブルが起きたことです。その時に動物性食品を避けるようにお医者様から言われて、野菜中心のやさしい料理を摂り始めてから体調が良くなり、そのままヴィーガンになることを決めました。実は、それまでにも健康オタク的な一面があったので、自然とそういう流れになりましたね。

そいみん:ご家族の反対はありましたか?

庄司:特になかったですよ。実家も、私の主人や娘も、いたって普通の一般的な食事をしているのですが、こちらからはヴィーガン食を強要もしないし、それぞれが何を食べるのかは自分で選択すべきだという考え方で成り立っているような感じです。

そいみん:理想的な形ですね。お互いを尊重し合うこと、食の多様性を認め合うって大事ですね。

 

レシピ本出版は、実際に作っておいしく食べてもらうため

 

 

 

庄司いずみ 著/主婦の友社/定価1,870円(税込)

 

 

そいみん:庄司先生のレシピ本は、とにかくわかりやすくて実用的という印象。トマトで出汁をとってもいいという記事を見た時に「これでいいのか!」と大変驚きました。出汁って、いい素材を用意して、丁寧に時間をかけて作るものだと思い込んでいたので。庄司先生のレシピは、「私にもできそうだ!」とすんなり思わせてくれる魅力があります。

庄司:そういってもらえると、うれしいです。もちろん、スキルが必要となるお料理もありますが、基本的にはヴィーガン=家庭料理を多くの人に楽しんで作ってもらいたいという願いがあるんです。

そいみん:最新著書「作り置きヴィーガン」は、冷凍・冷蔵のノウハウもこの一冊でマスターできそうです。作り置きのワザをカバーできれば、お弁当のおかずや食卓にもう一品欲しいときなど、時短でおいしいものを準備できるようになりますね!

庄司私自身が食いしん坊で、おいしいものを食べたいし、みなさんにもおいしいものを手軽に作って食べてほしいんです。食事って、ただ食べるだけでなくて、楽しみでもあるじゃないですか。そこはすごく意識しています。

そいみん:うっとりする写真集のような料理本や本格的なレシピ集も、それはそれで素晴らしいのですが、結局本棚に置くだけで満足してしまうんです。でも、庄司先生のレシピ本は、キッチンに置いて、いつでも開いて使えるようにしておきたい。料理初心者や普段キッチンにあまり立たないような人の不安やとまどいも、わかってくれていると勝手に頼ってます。

庄司:ありがとうございます。私自身もそこからスタートしましたから。難しく考えず、少しずつヴィーガン料理を日々の食事に取り入れてみてほしいですね。

 

ヴィーガンの心配事、栄養面について

 

 

そいみん:ヴィーガンのお悩み「栄養」についてご意見をうかがいます。最近の研究では、タンパク質不足については植物性食材だけでもしっかりカバーできるという見解が多くみられるようになりましたが、小さなお子さんやお年寄りの方などは、ヴィーガンになると他の栄養不足のリスクがあるというような争論がたびたび起こります。実際のところ、どうなんでしょうか。

庄司:私は栄養士ではないのですが、いろいろと学んだり実践したりする中で、バランスのよいヴィーガン食であれば問題ないと考えています。ただ、ビタミンB12はやはり自分でも足りないかもしれないという体験 (たとえば、貧血) があったので、ビタミンC以外の栄養素はほぼ含まれているクロレラをサプリメントで摂っています。

そいみん:そうか、食卓から肉や魚、乳製品をのぞいたメニューだけイメージするから栄養不足が気になるのかも!たとえば定食なら、ごはん、みそ汁、おかず2品のように植物性食材でバランスのとれた献立を考えればよいのですね!

庄司:バランスよく食べれば、さほど栄養面は気にすることはないですよ。ヴィーガンって、全然難しくないんです。ただ、体質は一人一人違うし、食事以外の影響、たとえばストレスなどが体内の消化吸収を左右します。何が正解かは言えませんが、だからこそ、栄養の知識や正しい情報をこれからもレシピとあわせてお伝えしていきたいなと思っています。

そいみん:ちょっといじわるな質問をしますが、庄司先生ご自身は、これまでにヴィーガンの食生活で、不調を経験されたことはないのですか?

庄司:ないですね (きっぱり!)。その証拠に、アスリートの方の多くが、ヴィーガンになってから良い結果をだしたり、それ以前よりも健康になったとの報告が増えていますよね。あんなにハードな生活をしているアスリート達がそう発言しているくらいです。これを読んでるみなさんにも、バランスのよいヴィーガン食であればさほど栄養不足の問題を気にすることはない、と安心してもらっていいです。

そいみん:ヴィーガンにとって、心強いお言葉です!

 

ヴィーガンを継続するためのポイントは?

 

 

そいみん:ヴィーガンを続けていくうえで、レシピだけでなく、栄養学も学んでいくことが大事なんですね。どうやって、勉強すればいいのか……。

庄司:信頼できるサイト、たとえばブイクックの栄養士による栄養学の記事や、私のオンラインレッスンなどを定期的にのぞいてみてほしいですね。庄司いずみベジタブルクッキングスタジオのオンライン講座では、現在190本以上ある動画も、サブスク (定額制サービス) で全部見れますし、まずは無料のインスタライブやSNSで料理の実演を見ながら、栄養面についての情報も意識しておくと、自然と身についていくのではないでしょうか。

そいみん:日々、少しの時間でも、常にアップデートされる情報を意識して得ようと行動することが重要なんですね。難しい栄養学の本を開かなくても、まずは庄司先生の動画を楽しく見るだけなら、私にも出来そうです!ヴィーガンに興味があるけど、何から始めればよいかわからない人も、庄司先生をメンターにすべきですね!

庄司:ヴィーガンは、全ての人に良いもの、そして地球にも良いと信じています。とにかくヴィーガンを身近に感じてもらいたいのです。ただし、おしつけることは決してしたくありません。何を食べるかは、個人の自由だから。ヴィーガンって、肉や魚のうまみには頼れないので、いかに野菜のもつ力をうまく引き出すか、とてもクリエイティブな料理。飲食業界や一流のシェフ達も、その魅力に気づいて、ヴィーガン製品やヴィーガンメニューを積極的に取り入れようとされています。私のところにも、沢山の料理人や企業の方々が相談に来られていますよ。

そいみん:そうやって、ヴィーガンレストランやヴィーガン食品を扱う店が増えてほしいですね。海外のようにヴィーガン食の認知がもっともっと広がって、選択肢のひとつとして定着する日が来るといいなあ。

庄司:ヴィーガンは面白くて、楽しくて、おいしくて、みんなにやさしい。そのことを伝えるために、ブレずにヴィーガン料理家をこれからも続けていきますよ。

 

ヴィーガンのお友達を紹介してください!

 

 

そいみん:今日は、ご多忙な中、第一回目のインタビューに応じてくださり、ありがとうございました。ところで、この企画なんですが、ヴィーガンを応援するために、ヴィーガンのプロフェッショナルの方にリレーでご登場いただきたいんです。どなたかご紹介いただけますか?

庄司:もちろん、ヴィーガンのみなさんを応援できるなら喜んで!そいみんさんも気になさっていた栄養面について、アスリートフード研究家の池田清子さんにバトンを託します。貴重なお話が聞けるはずです。

そいみん庄司先生のオンライン講座でも人気の池田先生ですね!楽しみです!

 

まとめ

 

 

今回は、代々木上原にある庄司先生のクッキングスタジオにお邪魔しました。ライブ配信で観ているいつもの庄司先生とまったく変わらない、とても気さくで楽しい方。お話が止まらなくなり、あっという間の1時間でした。

庄司いずみ ベジタブル・クッキングスタジオでは、月々2,980円で会員登録すれば、オンラインレッスンのすべてが受講できます。ライブレッスンや一流講師によるレッスンビデオが視聴可能。気になるレッスンがあるときだけの入会もOK。ベテランでありながら、初心者のレベルにもあわせたわかりやすい講義やレシピ本は、ヴィーガンだけでなく健康を気づかう全ての人々におすすめします!

ブイクックのヴィーガンレシピも、あなたの食生活を応援しています!

 

 

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そいみん。
フードライター歴20年以上、ナチュラルフードコーディネーター、フードスタイリスト資格保有。オーガニックや無添加生活を続ける中で、菜食の素晴らしさに魅了され、ヴィーガンを実践中。ヴィーガンを通して、新しい考え方や価値観を受容する社会が広がってほしい!という願いを込めた情報ブログ「おまかせビーガン.com」を運営し、ブロガーとしても活動中。

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